No.3 ママ、どうしちゃったの?

友人たちから、
おしどり夫婦だと思われていた夫妻。
ところが結婚15年目あたりから、
夫人の様子がおかしくなり、
夫婦関係も微妙だとか──。

夫人は徐々に口数が少なくなり、
冷蔵庫に何も入ってなかったり、
歩幅が小さくなったり、室内でもコケたり、
夜中にうなされているように
声をだしたり…。

社宅でも、夫人のことが心配されはじめて
いました。
こどもたちも
「ママ、どうしちゃったのかな‥」と。
夜の夫婦生活も、セックスレス状態に。

田舎の両親が見舞いにみえたのですが‥、
夫人はあまり元気がなく、
台所にたてる状態ではありませんでした。

一体、夫人に何が…?
主人は話しかけようとしますが、
生返事が返ってくるだけ。
よい日もあり、ボーとしている日もあり、
亡くなった小鳥に話しかけています。

以前社宅の自治会長さんがカウンセリング
の勉強をしていたことを思い出し、
主人と夫人の両親は思いきって
相談しました。

― Dr.玲緒奈の分析と処方 ―

自治会長さんは定年間際にうつになり、
あまり話したくない時期があったそうです。
自治体の健康講演にきたDr.玲緒奈に
相談をしたことから、
また私の出番となりました。

そこで夫人と面談。
手足が微かに震えていましたね。
抑うつもありましたが、
うつ病ではないようです。
レビー小体型認知症かな‥?
と疑いましたので、
地域の認知症専門医の診断を受けてもらい
ました。

やはり、初期の認知症でした。
アリセプトという薬が出されました。

Dr.玲緒奈の処方としては、
家族交代で付き添い
「ゆっくり、おしゃべりしながら歩く」、
大好きなショコラとミカンを食べさせる、
責めたり叱ったりはしない、
小鳥を飼い、小鳥を囲んで
家族でおしゃべりする、
の4つをお願いしました。

― Princhéのひとこと ―

えっ、夫人が認知症!?
家族はビックリだわ。
早期に発見されてよかった、よかった‥。
認知症予防の講演をあちこちでしてきた
Dr.玲緒奈を思い出した自治会長さんに
アッパレ!!
自治会長さんに相談にいったのが
正解ってことかな。

レビー小体型は体がこわばり、
コケやすいみたい。
家族で「歩く」家族療法を取り入れるとは、
やるじゃない、先生。
Dr.玲緒奈は、認知症予防や進行を遅く
するための方法に、「おしゃべり歩き」を

勧めてきたんだって‥。

プリンチェのキュートな「歩く姿」も
参考になるわよぉ。
CATLのみんなも、
認知症のお勉強をしていってネ☘️

― セレクト ―

自治会長さんの声がけもあり、
社宅の皆さんも、応援し始めてくれました。
社宅には高齢の家族が同居しているところ
もあることから、認知症予防のお勉強を
していくことになっていきました。

世間に隠した家族内秘密主義から、
世間も巻き込んだ
〈みんなで良い生き方を考えましょう〉
の地域をファミリーにしてゆく
Dr.玲緒奈式。

人は絶えず何かを選択し、決めていく
セレクト思考が求められます。
この家族の主人は、
社宅自治会の助けを借りるという
セレクトをしました。
きっと奥様を愛しているのでしょう。

私はたまに顔を出しますが、
夫人はスイスの生チョコを口にいれると、
笑顔になります。

認知症が極めてゆっくり進行している
そうです…。

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